とりずんだノート

の日記帳

色々あって(大した理由ではないです)イティハーサ読んだ!

古代日本という珍しい世界設定、登場人物の思考のたおやかさ、耽美を感じる作画とそれに似合った人間関係模様や演出、総合して当時の少女向けの良さのよく出ている漫画だなあと思った
中盤までに感じた耽美的な混ざり合った感情の揺らめきが、後半はかなり恋愛的な所に偏って表出されていた印象を受けて個人的には惜しいなあというか好みから外れちゃったなぁという気持ちになった
それもあり後半かなり結末だけ見せてくれ…の気持ちに支配されつつあったが、いやでも総合的には読めて良かった 少女漫画の良さを体現したような概念的で情感的な台詞回しを堪能できたので…

(すみません、ちょっと漢字の自信無いキャラがおりカタカナで)
トオコが個人的な嗜好だと全く好感が持てる余地のないキャラで、終始そうですか…(素)と思いつつもトオコを通じて描かれる感情の矛盾、悲しみと再起というのは芯が通って描かれてたのではないかなと思う
ナチとカツラとアオヒコの関係が(ナチとアオヒコの関係の終着がとても美しかった分、カツラとアオヒコの最後はやや蛇足…というか本編後で読者の頭の中で描かれるべき希望だよなと思いつつもカツラ頑張ったからこのくらい報われても良いよなと思い…)魅力的だな…と思っておりましたが、キョウジがシンプル思想主義かつ可愛げマックスのため、キョウジとアオヒコ…良い…というところに落ち着きました(?)


なんか…良かったな この絵柄だから絵になる構図や展開が盛りだくさんで 世界を作るっていうのはこういう事なんだな… 要素や設定だけではなく、全てひっくるめて漫画は世界を疲れるのだな…と改めてしみじみした
この作画なら鞭打ちシーンは美しくあるべきだし、呪いだってメロドラマを引き起こすような感情と記憶に左右するものであるべきだし、男が男を姫抱っこするべきなんですよ
『絵になる』って素晴らしいですね

物語として描かれていた善悪と救いの話も概ね自分好みではあったな

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