とりずんだノート

の日記帳

Many Nights a Whisperクリアした!

The Red Strings Clubの開発の短編ゲームということでやりたいと思っていたが、想像以上に良かった…映画一本分の時間(自分は90分を要した)でこの体験はかけがえないな

民の願いを叶える叶えないは全部自分の倫理観で決めるのだが、民の髪を編み込んでスリングの距離が伸びるから、あんまり選り好みしてるとそもそも聖杯まで届かないのじゃないかとか思って後半になるにつれ選抜基準が揺らいできて、この人最初に出てきたら髪切らなかったな…って人を切ったりして不平等だなぁと思ったり  
でもそもそも平等性なんてなんも担保されてねーわと思ったり 色々悩みながら進めさせる構成がすごい

私としては、社会規範の中で自己の形を合わせて考えていくことが「自分」であり、世界を超常的なもので変えることを好まないし、自分の在り方や幸不幸を決めていくには状況側を変えるのではなく自己の思考を見つめ直していくしかないと思っていたので、
考え方を変えたり「もしも」を望む願いは聞き届けない傾向でいた 基本的には…
何故この人の髪を切り髪を切らないのか、一つ一つ考えながらボタンを押していく時間の緊張感がたまらない…!これはやった人と色々語りたくなるけど、自分一人で秘めて抱えていきたい思いもあり 両方の心がある
まあでもこの聖杯に矢を放つ慣習無くなれ〜て思いで宗教撲滅聞き届けちゃったので一貫して基準を守れたわけではない
(このシステム聞いた時に最初に浮かんだのが「叶えたくない願いの髪を切ってわざと外せば気に入らない願いは叶えられず叶ってほしい願いは不確定に揺らいだままで丸く収まるじゃん」だったので、人の願いを叶える気が無いし性格が悪いです、私は。そういうことではないとも分かっているので真面目に叶えたい願いを考えながらやったが…)

主人公を通して自己の哲学を見つめるゲームで、それを真剣にやろうと思うに値する質の高い文章で、自分のツボにかなり刺さった
師とのやりとりも、人々の願いも、それを終えた後の生活の文章も夜見る夢も、ひとつひとつが深く沁み渡る
スリングの練習も髪切りも問答も全ては強制されず、正解も不正解もなく、ただ自分が「そう選択した」という事実だけがそのまま返って来る
実績で世界の成り立ちや歴史を匂わせるフレーバーテキストが出るのも良い
一回一回ボタンを押す事に重みがありプレイヤーの思考が乗る、ナラティブ性の高さが素晴らしい

まあ…結局本番で火は外したんですけどね?????練習で完璧だと思ってたんですこれでも……
願いは人に託すもんではないと思うので引き受けた願いが叶わない事への罪悪感は抱きつつも厄災の時代が来たからってそれがどうしたって感じなんだけど、外した後の文章を読み、(途中で死の同胞は自由と答えたのもあって)こういう形で自由を手にした主人公は自死を選ぶかもしれんな…と感じた
死の同胞で別の言葉を選んでたら全然失敗して自死しそうとかそんな事は思わなかったと思うので、まさしく私が選んだ結末だなと

願いの取捨選択の後の夢のテキスト差分が丁寧ぽい感じだったのと、火を灯せていたらどうなったんだろう…という好奇心があってもう一度やりたい気持ちと、ネタバレも何も知らず出て来る全てを真剣に受け止めてそして最後失敗したこの選択が"""全て"""だという気持ちが戦っている

一つ一つのシーンへの感情、選択の重み、儀式の日の現実と相違ない緊張感…めちゃくちゃ良いゲームだった
やはり早めにThe Cosmic Wheel Sisterhoodも手つけないとな…!

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